坂口安吾『不連続殺人事件』
10分。
読んでいるより辞書引いてる時間の方が遥かに長いのは自分の語彙力が低すぎるからなんだろうな。
もはや言語を勉強している気分ですが、それはそれで楽しいです。
それはそれとして、登場人物出すぎです。昔はモブって概念がなかったのかもしれない。
・漁食漢(ぎょしょくかん)
/漁色
だれかれかわまず、次々に女をもとめて情事にふけること「--家」
・中風(ちゅうぶう)
脳卒中ののち、意識が回復しても残る、半身不随や手足の麻痺や言語障害などの症状
※『雪国』でも出た
・妻女(さいじょ)
1.妻と娘
2.その人の妻
・寄食(きしょく)
他家に身を寄せて、他人に養われること、居候 類語)寄宿
・反目(はんもく)
にくみあって協力しないこと
・腹に物をためる(腹に納める?)
他人に言わず心の中にしまっておく、胸に納める
・物して(ものして)/物する(ものする)
詩文などを作る
・落としダネ(落とし胤)
おとしご、落胤(らくいん)
・煩悶(はんもん)
悩み苦しむこと、苦悩 類語)懊悩、苦慮
・由(よし)
[名]物事の起こるもとになった事柄、理由、原因「-なくして休む」
[形名]1.わけ、いわれ、事情「だれもことの-を知らない」
2.物事の内容、事の趣旨「すぐに戻る-を言って出立した」
3.……とのこと「御健勝の-」 類語)旨
4.てだて、手段、方法「知る-もない」
・手蔓(てづる)
1.てがかり
2.たよりにする縁故、つて、手引き 類語)コネ
・情愛(じょうあい)
(深いこまやかな)愛情、なさけ、いつくしみ
・凝る(こごる)
(冷えて)かたまる、凝固する「ラードが-る」「煮-る」
人物相関図3
私
文士
歌川一馬
上京のたびにツボ平に泊まる
文士、主知派の異彩、中堅詩人
胡蝶を狙っている?
四十歳
坪田平吉
ツボ平(小料理屋)の主人
以前は歌川家の料理人
テルヨ
平吉の内儀で女中
歌川多門
一馬の父親、好色漢
テルヨにも手を付けていた
代わりにテルヨが平吉と結婚した折に小料理屋の資金を与える
酒造家
望月王仁
粗暴、傲慢無礼、鼻持ちならない
珠緒と関係があった
天下の流行作家
丹後弓彦
丁重で取り澄ましているけれど、傲慢
内海明
気持ちはすっきりしているけどセムシ
珠緒
一馬の妹
相手はわからないがこの夏堕胎している
三宅木兵衛(木ベエ)
秋子と一緒にいる
人見小六
劇作家、明石胡蝶の夫、煮えきらなくて小心臆病
宇津木秋子
女流作家、三宅木兵衛と一緒にいるが、元は一馬の奥さん
多情な女、疎開中は王仁とも交渉が深かった
王仁を諦めるが、内心は王仁に参っている
明石胡蝶
人見小六の奥さん、女優、理知派の弱々しい男が好き
一馬のことが好き
あやか
一馬の今の奥さん
女学生のころは詩を作っていた
お金に惚れて一馬と結婚
土居光一
画家、あやかと同棲していた
京子
私の女房、歌川多門の妾だった
梶子夫人
多門の妻、亡くなっている
下枝
十九歳、歌川多門の小間使いで、妾
海老塚
ビッコの医者
梶子夫人が自分の心臓ゼンソクを傍で看させるために資金援助して呼び寄せた
諸井琴路
看護婦、歌川多門と関係があった
梶子を毒殺したと噂されている
南雲一松
中風で寝ついている老人
お由良婆
南雲一松の妻女、歌川多門の実の妹、梶子さんと折り合いが悪かった
生来の虚弱からヒステリー気味
千草
お由良婆の末娘、不美人
珠緒と犬猿
加代子
もうひとりの病人、肺病、美しい、たいがい読書をしている
実は多門の落としダネ、召使の部屋にいるが女中の手伝いはしていない
喜作爺さん
加代子の祖父
お伝婆さん
加代子の祖母